逆張りで利用するウォルフ波動とは!役に立つチャートパターン!
FX取引をする際には、複数の根拠をもってトレードをします。
トレードする際の根拠は様ざまなものがありますが、チャートパターンを利用されてい方も多くいます。
そこで、今回は、逆張りのチャートパターンであるウォルフ波動について取り上げます。ウォルフ波動は、初心者にとってあまり馴染みのないチャートパターンですが、利用しているトレーダーも多くいます。
ウォルフ波動とは?
ウォルフ波動は、ビル・ウォルフ(Bill Wolfe)氏と息子のブライアン・ウォルフ(Brian Wolfe)氏が考案した理論です。
ウォルフ波動は、相場が現在のトレンドと逆方向に推進する動きを示す逆張りのチャートパターンです。チャートの動きを波動に見立てて値動きを予測するFX手法の一つです。
ウォルフ波動の特徴
ウォルフ波動を考案したビル・ウォルフ(Bill Wolfe)氏と息子のブライアン・ウォルフ(Brian Wolfe)氏は、有名な物理学者であるニュートンの運動3法則の中の第3法則(作用反作用の法則)をヒントとし、現在のトレンド方向とは逆方向に相場が伸びるという予測になっているのが特徴です。
第3法則とは、「作用反作用の法則」と言われており、物体に力を加えると、力を加えられた物体は、その作用とは反対向きの同じ値の力を生み出すという法則です。
FX取引では、次のように使われています。
- 作用反作用の反対向きは、価格が上昇していれば下降する。
- 作用反作用の同じ値の力は、価格が動く幅は同程度である。
このように、相場を上げ下げする力が同じように働く場合、その後の動きを予測できるということになります。ただし、相場はいつも同じように動くわけでなないので、いつも力が一定とは限りません。
実際の取引では、ウォルフ波動を見つけ出し、上述のように現在のトレンド方向とは逆方向に価格が上がっていれば下方向に、下がっていれば上方向に逆張りを仕掛けます。
ウォルフ波動の見つけ方と引き方
ウォルフ波動の形
ウォルフ波動は、上昇トレンド中に現れる下降のウォルフ波動は下図のようになります。下降トレンドの場合は、逆の形になります。
ウォルフ波動の見つけ方
ウォルフ波動の見つけ方は、トレンド相場から逆張りを仕掛けるチャートパターンであるため、現在の相場がトレンド相場であるかを見極めます。
次に、トレンド相場から1~5のポイントを見つけ、上図のようにラインを引きます。このとき、緑色のラインのようなチャートパターンのウエッジの状態を確認します。
ウォルフ波動のラインの引き方
ウォルフ波動のラインの引き方は、起点となる1、3、5のように高値同士にラインを引きます。それから、2、4のように安値同士にラインを引きます。
ウォルフ波動を利用したトレード
ウォルフ波動を利用したトレードは、上図のような5で反発した部分でエントリーして2、4のラインの延長上に達した点が理想的な利確ポイントとされています。
エントリーポイント
エントリーポイントは、5で反発した部分になります。ただし、実際の相場では1、3、5が確実にライン上にのるとは限らないのでラインに対してある程度余裕を持たせることが必要になります。
決済ポイント
決済ポイントは2、4のラインに達した点が理想的な利確ポイントですが、斜めのラインなので指値決済が難しいので、前回トレンドの波動も確認するなど複数の根拠で決めるのがおすすめです。
ウォルフ波動の事例
下の図は、CAD/JPYの4時間足チャートです。CAD/JPYは、4時間足でダウ理論上の下降トレンドで1、3、5が概ね直線上にあり、ウェッジのチャートパターンにもなっています。価格は5で反発して1、4の延長線上の白色ラインに到達しています。
実際のエントリーは、4時間足でエントリーしても下位足に落としてエントリーしてもいいと思います。
ウォルフ波動のメリット・デメリット
ウォルフ波動のメリット
ウォルフ波動を使うメリットは、次のようなものがあります。
トレンドの天底を予測できる
ウォルフ波動は、トレンドの天底を予測しやすくなるということです。つまり、ウォルフ波動はトレンドの天井や底で発生しやすいので全体トレンドの天底を予測しやすくなります。
エントリーと決済ポイントが明確である
ウォルフ波動は、エントリーと決済ポイントが明確にわかります。実際の相場では、トレンド相場から1~5のポイントを見つけ、ラインを引くことでエントリーと決済ポイントが明確にわかります。
エントリーポイントは5のポイントで、決済ポイントは2、4ラインの延長線上になります。
期待値が大きい
ウォルフ波動は、天底をエントリーポイントとして狙うため、大きな利幅が期待できる手法です。また、ウォルフ波動は、トレンドラインのブレイクも伴うので利幅が大きくなります。
ウォルフ波動のデメリット
ウォルフ波動を使うデメリットは、次のようなものがあります。
見つけるのが難しい
ウォルフ波動は、出現回数も少なく、発見するのが難しいです。
これは、ウォルフ波動がトレンド相場を見つけるということにあります。つまり、一般的にFXのトレンド相場は、相場全体の約3割程度と言われている点です。
機能しないこともある
ウォルフ波動は、必ず機能するというものではなく、エントリーしてもトレンドが反転せずに継続してしまうこともあります。
ウォルフ波動が機能しなかったときは、逆張り手法なので潔く損切りを実行する必要があります。損切りをしない場合は、トレンド相場なので大きな損失になることがあります。
ウォルフ波動のまとめ
FX取引をする際には、複数の根拠をもってトレードをします。
トレードする際の根拠は様ざまなものがありますが、チャートパターンを利用されてい方も多くいます。
今回は、初心者にとってあまり馴染みのないチャートパターンですが、逆張り手法であるウォルフ波動について取り上げました。
ウォルフ波動は、相場が現在のトレンドと逆方向に推進する動きを示すチャートパターンです。ウォルフ波動のメリットは、エントリーと決済ポイントが明確にわかりやすく、天底をエントリーポイントとして狙うため、大きな利幅が期待できる点にあります。
FX初心者にとっては、やや難易度が高めの手法ですが、逆張りのチャートパターンとして覚えておくと、トレードできるポイントが増えるので活用したいところです。
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