FXで決済の目安となる値幅観測論とは?
FX取引をする際には、新規のポジションを持つエントリーとそのポジションを手仕舞いする決済が必要になります。
特に、決済はエントリー以上に難しいと言われ、初心者のみならず上級者でも迷いを感じることが多いと言われています。
そこで、今回は、決済の目安となる値幅観測論について取り上げます。
値幅観測論とは?
一目均衡表には、値幅観測論という理論があります。値幅観測論は、過去の値幅から将来の値幅を予測するという理論です。そして、アルファベットのN型の波動上において、N計算値、E計算値、Ⅴ計算値、NT計算値という4種類の計算方法があります。
4種類の値幅観測論
4種類の値幅観測論は、図にすると下記のようなものがあります。この中でよく利用されているのは、N計算値、E計算値、Ⅴ計算値です。
FXでよく利用される値幅観測論は?
FXでよく利用される値幅観測論は、N計算値、E計算値、Ⅴ計算値ですので、ここではこの3種類を取り上げます。
N計算値
N計算値は、AからBまでの上昇・下降に対して、その後の押し目や戻りの後にどの位の上昇・下降があるのかを測る計算方法です。「押し目」や「戻り」のポイントであるCからどこまでの上昇・下降があるのかを計算で予測する方法です。AからBまでの値幅と同等の値幅をCから計算すると、目標値のDが計算で導き出されます。
N計算値は、トレンドフォローでよく利用されています。そのため、押し目買い、戻り売りを狙うトレンドフォローを実践するのであれば、知っておきたいところです。
下記は、GBP/USDの4時間足チャートです。この事例は、下降トレンド中なのでトレンドフォローでよく利用されるN計算値を利用しています。
E計算値
E計算値は、AからBまでの上昇・下降に対して、「押し目」や「戻り」の後にどの位の上昇・下降があるのかを測る計算方法です。重要なポイントであるBの延長線上を抜けた場合、どこまでの上昇・下降があるのかを計算で予測する方法です。AからBまでの値幅と同等の値幅をBの延長線上から計算すると、目標値のDが計算で導き出されます。
E計算値は、レンジ相場やチャートパターン後の値動きなどによく利用されています。
下記は、GBP/USDの4時間足チャートです。この事例は、下降トレンド中のレンジ抜けなのでレンジ幅分のE計算値を利用しています。
V計算値
Ⅴ計算値は、BからCまでの「押し目」や「戻し」の後にどの位の上昇・下降があるのかを測る計算方法です。BからCまでの値幅と同等の値幅をBの延長線上から計算するとDが導き出されます。
Ⅴ計算値は、トレンド中のブレイク後によく利用されています。
下記は、GBP/USDの4時間足チャートです。この事例は、下降トレンド中のブレイク後の値幅をV計算値で利用しています。
値幅観測論の活用方法
値幅観測論は、計算値のみを根拠に決済値を決めるのではなく、ラインやチャートパターンなども考慮して総合的に活用するのが効果的です。
例えば、下記のGBP/USDの4時間足チャートのです。N計算値では、直近高値を超えるほどの伸び余地があるものの、直近の日足レベルのレジスタンスラインで止められています。
このように、値幅観測論は、計算値のみを根拠に決済値を決めるのではなく、ラインなども考慮に入れて総合的な判断をするのが効果的だと思います。
FXで決済の目安となる値幅観測論のまとめ
FX取引をする際には、新規のポジションを持つエントリーとそのポジションを手仕舞いする決済が必要になります。
エントリーは、比較的ルールを決めて取引している方は多いですが、決済のルールがエントリーと比較するとあいまいになっている方が多いと聞きます。
今回取り上げた値幅観測論は、単独で利用するのではなく、ラインなどと共に決済のひとつの目安にするのが効果的だと思います。
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